皆さん、こんにちは。
携帯電話&WiFiレンタルのププルです(*^_^*)
仮想現実(Virtual Reality:VR)は、今やゲームやアトラクションだけではなく、スポーツの現場でも活用が進んでいます。プロのスポーツをVRで360°観戦したり、スポーツの練習としてもVRを利用するなど、VRの特性を活かした様々な方法で活用されつつあります。
今回は「VR/AR×スポーツ観戦」の実例からその可能性、そしてビジネスへの応用も視野にご紹介をしていきます。
目次
VRで未来のスポーツ観戦
①バーチャルリアリティアプリ「J SPORTS VR」
J SPORTS VRは、モバイル端末とVRゴーグルを合わせて使用をすることで、360度動画のほか、バーチャル空間の中で巨大スクリーンに映し出される動画をお楽しみいただける無料アプリです。360度動画をLIVE配信する事も可能で、配信コンテンツは順次追加されていく予定です。配信コンテンツとしては、スポーツコンテンツを中心に、野球・ラグビー・サイクルロードレースなどが予定されており、臨場感あふれるLive映像が期待されます。J SPORTS VRアプリでは、13歳以上の方が対象です。
現在視聴可能なコンテンツは、『中日ドラゴンズ バッティング練習』、『サンウルブズ 小倉順平選手のキック360度動画』、『SUPER GT オンボードカメラ映像』などを、選手目線のリアルな世界観で体感することができます。
視聴デバイスには、スマートフォン、視聴用アプリ「J SPORTS VR」、VRゴーグル、お好きなVRコンテンツとなり、どこでも手軽に無料で楽しむことができます。
サービス名 | J SPORTS VR |
提供 | 株式会社ジェイ・スポーツ |
公式サイト | https://www.jsports.co.jp/vr/ |
②アメリカのプロスポーツをVRで観るなら「NextVR」
ロサンゼルス郊外のNewport Beachに本社を構えるNextVR社は、スポーツVRを専門に取り扱っているスタートアップ企業です。
プロバスケットボールのNBAやプロアメリカンフットボールのNFL、プロレスのWWE、コンサートなど1,300以上のVRコンテンツの配信実績を持ち、世界的なメジャースポーツ大会と提携して数多くの試合のハイライトVR動画を公開しています。
また、北米4大プロスポーツリーグの一つである「NBA」と米フォックス放送のスポーツ部門「Fox Sports」とパートナーシップを組んでおり、日本では「ソフトバンク株式会社」と共同でコンテンツ配信なども行なっています。
サービス名 | Next VR / NextVR NOW |
提供 | Next VR Inc. |
公式サイト | https://nextvr.com/ |
③Microsoft「Hololens」を使ったスポーツ観戦
マイクロソフト社が開発しているARヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」。
「HoloLens」を使用してアメリカンフットボールNational Football Leagueを自宅で視聴するという未来型のスポーツ観戦コンセプト映像を2016年に公式ブログで公開しています。
このシステムは、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を利用しており、実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を“仮想的に拡張する”という新機軸の技術です。画像はARのイメージです。
Hololensでは、このAR技術を利用して、リアルタイムに立体映像を受信し、観戦者の好きな場所に映像を投下して見ることができます。例えば、テーブルの上にテーブルの上にミニスタジアムを出現させて試合を楽しむことも可能です。その日の天気やプレーヤーの統計情報、コンディションなども再現しつつ、あらゆる角度からリプレイを検証。なんていうこともできます。
現在、Hololensは開発者用キットのみの提供で、価格は3,000ドル、およそ33万円となっており、開発者向けの製品として購入が可能となっています。
コンシュマー向けの発売が待ち遠しいところです。
サービス名 | Microsoft HoloLens |
提供 | Microsoft |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/hololens |
④全英オープンゴルフを自由自在に観戦 NTTデータの「ARゴルフ観戦システム」
透過型HMDを装着して目の前の風景にゴルフコースの3D地図を表示、視界上部には選手のスコア一覧、コースには各ショットの弾道が表示され、コース全体を鳥瞰することができる。視聴者の好きな視点から選手のショットを見られ、ゴルフ場を広く見渡すと各選手がどのホールでプレーしているのかも一目瞭然。そんな未来型の観戦システムが、NTTデータのAR技術を用いて構築されています。
ゴルフ世界四大メジャートーナメントのひとつ「全英オープン」のオフィシャルパトロンでもあるNTTデータ社は、2014年から会場に巨大ディスプレー「NTT DATA Wall」を設置し、スコア、ランキング、各ホールのリアルタイムプレー情報、選手の統計情報などを可視化してきました。
2018年の夏季大会では、AR技術を用いてこれらの情報をコース地図から自在に引き出せる新システムを構築。テレビ観戦とは違う臨場感とデータ提供で、新たなる価値と観戦スタイルをみせています。まさに未来型スポーツ観戦システムといえますね!!
サービス名 | ARゴルフ観戦システム |
提供 | 株式会社NTTデータ |
公式サイト | http://www.nttdata.com/global/ja/theopen/ |
⑤5G Tokyo Bay Summit
数々の5Gソリューションの中から、「リアルタイム合成」「遠隔操作」「スポーツ観戦の新しい形」などを紹介した展示会での特設パビリオン「5G Tokyo Bay Summit」
同会場にて、グーグルのTango、マイクロソフトのHoloLensと最先端のテクノロジーによるデモを行ったのがフジテレビ社。
2016年の日本の女子ゴルフ大会である「フジサンケイレディスクラシック」での人気選手のニアピンショットをジオラマ上にAR再現。将来的には5G回線を使用すれば中継映像と遅延なく連動させ「スポーツ観戦の新しい形」としてサービス提供していく予定とのことで、現在ある技術の進化系として、開発が待ち遠しいところです。
スポーツトレーニング
VR技術と実データを組み合わせて、日本球界でも徐々にトレーニングシステムへと組み込まれてきています。実際の球団での活用方法をみてみましょう!!
①ベイスターズが採用した「iCube」
ベイスターズでは2017年シーズンより、選手の能力向上やチーム力強化を目的としたVRシステム「iCube(アイキューブ)」を導入しました。本システムの導入では、日本球界初の取り組みと言われています。
「iCube」はアメリカ合衆国のベンチャー企業であるEON Sports社が開発したVR(バーチャルリアリティ)を用いて行う最先端のベースボールトレーニングシステム。同球団では、2015年より横浜スタジアムに導入したボールトラッキングシステム(トラックマン)に蓄積されたデータに加え、撮影した映像を組み合わせて、実際の投手の投球をリアルに再現。プレーヤーはヘッドマウントディスプレイを着用し、圧倒的な臨場感の中で投球の速度、球筋、ノビ、変化球のキレなどをリアルに体感することができ、蓄積されたデータの中から対戦投手や球種などを自由に選択し、試合に向けたより実践的な準備をすることを可能としています。
最先端のトレーニングシステム「iCube」を導入することで選手のトレーニング・育成環境をさらに整え、セ・リーグ優勝、そして日本一を目指して戦っています。
②楽天が採用したNTTデータ開発のVR練習システム
東北楽天ゴールデンイーグルスを運営する楽天野球団は2017年シーズンから、NTTデータが開発したプロ野球選手向けのVRトレーニングシステムの本格利用を開始しました。
試合で対戦する投手の投球を打者が仮想体験することができ、対戦前に球速や球筋、変化球のキレなどを打席からの目線でイメージ作りをしておくことで、実戦でのパフォーマンスを高める狙いです。
プロ野球選手向けのシステムはコンシュマー向けのVRゲームとは異なり、試合での打席と同じように見える”リアリティー”が強く求めらます。それを実現する2つのポイントがあったそうで、1つは、野球場の空間を3次元で再現したCG映像に投球の軌跡を正確な位置に重ねる技術。もう一つは、CGに実際の投手の映像を重ねる際、投手が持つボールを映像から消すこと。この処理をしないと、打者からはボールが2重に見えてしまい、”イメージ作り”の妨げになるとのこと。コンシュマー向けとは異なる細やかな処理が施されていることがうかがい知れますね。
今後、各プロ野球団での導入が進み効果に対する検証データが蓄積されていけば、「実戦に効く有効な使い方」なども見えてくる可能性を大いに含んでいる技術といえます。
これからの技術
現在のVR技術をフルに活用するにはどのようなことが必要なのでしょう。そして、今後のVR/AR技術の展開も視野にみていきます。
①4G⇒5Gインフラへの整備
VRのストリーミング再生やライブ再生を行うためには、現在よりも高速なネット環境が求められています。それは、VRコンテンツが通常のHD動画よりもおよそ4~5倍のデータ量を持つためです。
現在、2020年に迎える東京五輪・パラリンピックに向け、様々な建設プロジェクトが急ピッチで進んでいますが、通信業界でも同様に準備が進められているものが「5G」のサービス基盤整備と言われています。
5Gは現在私たちが利用している通信方式「4G」の、次世代通信方式であり、「高速・大容量通信」「低遅延通信」「多数端末の同時接続通信」を可能とする技術です。この通信インフラ環境が整うことにより、VRスポーツ観戦の世界でも、高精度な映像をより多岐に渡って展開することが可能となります。
2020年の東京オリンピックに向けて、VR/AR技術のスポーツ観戦、選手強化への応用を進め、新たな技術革新で様々な現場で役立てていけると良いですね。
②ビッグデータでの活用
ビッグデータの分析に人間のパターン認識能力を活用するには、データを視覚化するのが有効な方法と言われています。よりスマートなアプリケーションや予測分析を行なう一助にVR技術を利用しようと考える企業は多くあります。
データをパソコンの画面でグラフ化する場合、表示は二次元に留まりますが、VRやAR/MRを使えば表示領域はユーザの周辺にも拡大し、別のグラフを表示したり、スペース全体を使って巨大な地形図を表示し、共有することが可能となります。VRの三次元情報を使った方が情報処理は、二次元のデータ視覚ツールに比べ、情報の繋がりを把握しやすいと言われています。
小さなディスプレイにデータを表示する場合と異なり、共有のVR空間を広く使うことで互いの意見を交換することも容易となり、新しい見解も生まれやすくなる可能性を含んでいます。今後のビッグデータとの活用や結びつきに大きな期待が寄せられます。
まとめ
これからVR技術の進歩と共に、益々多種多様な活用が見込まれるVRスポーツの世界。物理的な距離を越え、円滑な情報共有を可能にするVR/ARの技術は、スポーツ観戦だけではなく、実際のトレーニングや様々なフィールドで役立っていく技術でもあります。VR/ARの特性を生かし、利用者のインターフェースや生活をどれだけ豊かに変えていけるか。
エンターテイメントしかり、あらゆる分野のビジネスシーンから大きな期待が寄せられる最新技術から目が離せません。
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